ブランドがあなたに語りかける香りマーケティング

香りのすゝめ公式
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2024 年 5 月 8 日、「‘It’s the brand speaking to you’: the scent firms making smells for Subway, Abercrombie and more / ブランドがあなたに語りかける:サブウェイやアバクロなどの香りを作っている香水会社」 と題した記事が投稿された。

  • 実店舗がeコマースと競争する中で、独自の香りを体験できるお店が増加しています。臭覚は本能的な感覚で、記憶に強く残るため、特定の香りを店内で強調することで、顧客にブランドとの独自の結びつきを感じさせます。
  • 香り戦略を用いるブランドは、香りを作成する一連のプロセスを通じて、独自のブランド性やお店の雰囲気を反映させながら、お店の装飾や照明、顧客の動向などを考慮しています。
  • 店内で体験できる香りは、購入者に商品に対する強い印象を残し、また店内で過ごす時間を長くし、インパルス買いを促すことが研究で示されています。このため、各ブランドは独自の香りを積極的に設定し、使用しています。

ScentAir社とは

ScentAirは、ホテルや店舗、オフィスビルなどの空間においてブランディングや空間演出を行うための香りマーケティング会社です。

この会社は空間用の芳香剤を開発・販売しており、天然由来の香料を使用した環境に配慮した製品を提供しています。単なる香りの提供にとどまらず、香りを活用した空間デザインのコンサルティングも行っており、香り、視覚、音響などを組み合わせることで、より印象深い空間体験を実現します。

さらに、香りと連動した販売促進キャンペーンの立案や、ブランディングにおける香りの活用などのマーケティング支援も手掛けています。ScentAirの強みは、香りの専門家による確かな技術力と、空間演出におけるノウハウの豊富さにあり、世界中の有名ホテルチェーンやブランド企業などに採用されている実績があります。

香りマーケティングにおける事例

この記事では、様々な小売店や企業における香りのマーケティング事例が紹介されています。主な事例は以下の通りです。

  1. Aesop(化粧品店)の従業員が「歩道茶」と呼ばれる香り付きの湯気を作り、通行人の注目を集めていた。
  2. ナイキの実験で、香り付きの部屋に置かれた靴のほうが84%も売れた。
  3. シナボン店では、焼きたてのシナモンロールの香りを外に広げるため、オーブンを入り口付近に設置していた。
  4. ホテルロビーやスパなど、落ち着いた雰囲気を作りたい場所では「リラックス」させる香りを使う。
  5. アバクロンビー&フィッチは長年にわたり同ブランドの香水「フィアース」の香りを店内に振りまいている。
  6. シンガポール航空はブランド香りを機内だけでなく、石鹸やホットタオルにも取り入れた。
  7. スーパーマーケットでは夕方になると、ロティサリーチキンの香りが漂うように調整されている場合がある。
  8. 高級ブランド店は香りを控えめにし、アルマーニの一部の店舗では故郷のイタリアを連想させる教会の香りを使用していた。 総じて、記憶に残る特徴的な香りを活用することで、顧客を引き付け、製品やブランドの印象付けを図る試みが多数なされているということがわかります。